概要 | 今すぐ検討したい98の節税策(コピーそのまま) |
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ターゲット | 会社経営者、経理担当(ただし顧問税理士必須) |
おすすめ度 | ★★★/★★★★(会計事務所にとっては) |
残念度 | ☆(文脈を読む知識が必要) |
発売日 | 平成30年12月2日/平成30年12月2日(第4版第1刷) |
すでに冷房をつけてしまいました。
みなさんお元気ですか。
暑さに弱い、覆面税理士Kです。
今回は、税理士法人アーク&パートナーズ様の
正統派「節税本」の紹介です。
本書は、仕入、給与、決算対策等の各項目別に、
基礎的なものから、やや難度の高い応用技まで、
総勢約100種類の節税技を紹介する「実践本」です。
しかも各項目がコンパクトにまとめられており、
辞書的な使い方が最適なのではないでしょうか。
あくまで「実践本」なので、
通常の「知識本」よりかなり踏み込んだ記述も多く、
例えば、『借上社宅を利用する』の項目では、
下記のような知識も紹介されています。
『月額家賃を算定するうえで必要な課税標準額は、
固定資産税の納税通知書に記載してあります。
この通知書は納税者である家主宛に送付されるため、
本来、賃借人は知ることができません。しかし、
市区町村の固定資産税課に賃貸契約を持参することで、
課税標準額を閲覧することができます。(P.195)』
よくある「実践本」では、社宅の節税活用について、
通達による計算法までしか紹介されていないものが多いです。
(実行時の難点等は記載がないものが多いと思います)
しかし本書では、社宅の節税活用について、
難点となる実際の「課税標準額」の確認方法にまで
しっかりと言及しており、かなり実用度は高いです。
ただ、「簡単な節税法」から「高度な節税法」まで、
コンパクトにまとめられている関係上、
特に「高度な節税法」については、
かなり意図的に解説が省略されている箇所もあり、
ある程度の会計税務知識がないと、
理解困難な箇所があるかもしれません。
中には、経営者の捉え方によって、
かなりデリケートな運用が必要となる
分社化による節税法についての記載も多くあります。
そういった意味で、安全性を担保するためにも、
相談する顧問税理士の存在は不可欠となると思われます。
(それらの意図は、本書でも『はじめに』で記載されています)
逆にだからこそ、ある程度の知識を持つ人にとっては、
本書は必読の書ともいえます。
会計事務所勤務の人にとっては特におすすめです。
(クライアントからのツッコミ回避のため)
補足となりますが、平成30年4月、
節税保険に対する規制強化による改正が
国税庁により発表されました。
保険項目に関しては、ご注意ください。